【税金】


 米国に居住する外国人は税法上、居住者(Resident Alien)と非居住者(Non
 -resident Alien)のいずれかに分類され、どちらに属するかによって税率や控除
 額等が決められます。またJビザ保持者(以下Jビザ)についてはカテゴリー(例
 えばResearch Scholars, Student等)によって享受できる免税特典が異なります。
 ところで「Jビザは一切、税金(=所得税)を払わなくてもよい」と認識されている
 方がいらっしゃいますが、もし米国で給与あるいはグラントを得ている場合には誤
 りといえます。
 
 Jビザが納税義務を免除されるのは連邦税(Federal Tax)に限った話であり、州税
 (State Tax)や地方税(County Tax, City Tax)は支払わなくてはいけません。
 さらには米国での滞在が一定期間を超えるとJビザの免税特典が失われ、前述の連邦
 税や社会保障税(Social Security Tax, Medicare Tax)等の納税義務が生じます。

 尚、ここではJビザに関係する税金の基礎知識をご紹介しますが、必ずしもJビザ全
 員の方に当てはまる訳ではありませんので、確定申告(Tax Return)の際には会計
 士などの専門家へ相談の上、必ずご自身で確認を行って下さい。


【1.居住者と非居住者の分類】
 税法上、居住者と非居住者に区別することは最も重要な作業です。通常はグリーン
 カード・テスト(Green Card Test)または実質滞在テスト(Substantial Presence
 Test)と呼ばれるいずれかの方法で決められます。


 ●グリーンカード・テスト:グリーンカードの有無
  →グリーンカードを持っていますか?(Yesは居住者、Noは非居住者)

 ●実質滞在テスト:米国での滞在日数
  →今年<注1>の滞在日数は31日以上?(Yesは事項へ、Noは非居住者)
  →過去3年間<注2>の滞在日数合計は183日以上?(Yesは事項へ、Noは非居住者)
  →今年の滞在日数は183日以上?(Yesは事項へ、Noは非居住者)
  →米国より日本との関係<注3>が深い?(Yesは非居住者、Noは居住者)

 注1)今年→1 Tax Yearや1 Calendar Yearと呼ばれその年の1/1〜12/31までを指す
 注2)過去3年間→今年の滞在日数+昨年の滞在日数の3分の1+一昨年の滞在日数の
   6分の1の総合計
 注3)日本の企業や研究機関に在籍し、家族や家屋を日本に残してきたという場合、
   租税条約(Tax Treaty)第三条を適用し、非居住者とみなすことができる


 ●F・J・M・Qビザ特別ルール:F・J・M・Qビザ保持者のうち、一定条件を満たした
  場合に限り、特別ルールが適用され、実質滞在テストで居住者に該当するケース
  (例:今年になって既に183日以上滞在している等)でも非居住者となります。


【2.居住者と非居住者の課税対象】
 居住者と非居住者のいずれに該当するのかが明確になったら次は課税対象の内訳です。

 ●居住者:米国以外の海外における所得に対しても課税され、それらの所得全てを
  内国歳入庁(The Internal Revenue Service=IRS)へ報告しなくてはいけません。
  もちろん日本での収入(給与所得や家賃収入等)があれば、これに対しても課税
  されますが、さまざまな控除枠が用意されている点がメリットといえます。

 ●非居住者:米国内で得た所得に対してのみ課税され、海外での所得については非
  課税扱いとなります。


【3.確定申告】
 Jビザで非居住者に該当する方は米国での収入の有無によって申告書類が異なります。
 ●収入ありの方はフォーム1040NRあるいは1040NR-EZ<注4>+8843
 ●収入なしの方はフォーム8843<注5>×家族の人数分


 等をご用意の上、翌年4月15日までに申告するのが一般的です。

 注4)「同行家族がいない」など一定条件を満たしている場合に限り、使用可
 注5)納税義務がないことを申請するためのフォーム、家族全員分が必要

【4.必要な書類一覧】
 必要と思われる各種書類を下記にリンクします。特に、タックスガイドと日米租税
 条約は事前に必ず目を通されておかれることをお勧めします。


 ●フォーム1040NR
 ●フォーム1040NR-EZ

 ●フォーム8843
 ●タックスガイド
 ●日米租税条約




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